老健の使命と経営
在宅復帰とベッド稼働率
老健におけるベッド稼働率つまりベッドがどれぐらい利用されているかは、経営上大事なことです。
いつもベッドが満床であればそれに見合った介護報酬が得れるからです。
もしこのことを第一に考えるなら在宅復帰を目指すことなく、利用者や家族が希望する限り老健に留まってもらい、ベッドが空けは順番を待っている人をその日に直ぐに入所してもらえばよいことになります。
然し、それは老健の本来の任務とは異にすることです。
老健の目的として在宅復帰を目指さなければならないとされています。
国は老健を本来の状態にするために在宅復帰加算を設けました。加算が得られることは在宅復帰を推進したメリットです。
然し老健の経営からはデメリットとする意見もあります。
それは前述のごとく在宅復帰を促進することはベッドに空きを作ることになり、必ずしもスムースにベッドを埋めることが出来ないこともあり経営上問題となります。
ベッドの稼働率を主に運営するか或いは在宅復帰を主に運営するか、いまだに老健の経営者は迷っている状態と思われます。
一方、老健で働く職員は利用者の改善を目指して介護、看護やリハビリを行っており老健の目的を明確にすることは職員のモチベーションを高めることになります。
今後、いろいろなことの整備が進められ老健の役割がもっとわかりやすい施設になることが期待されます。
いずれにしても、老健の現状は中途半端な状態にあると言えます。
在宅復帰をめざす老健の職員としての心構えは、利用者が家族と共にいることの大切さを家族が理解し、ある期間、自分の肉親の世話をする勇気を持たしてあげることだと思います。
老健の存在が、家族の絆を希薄にしてしまう事は避けたい思いがします。
また、この考えは地域包括ケアシステム推進の根本の考えと思われ、高齢化社会における介護負担を家族と協力して行うことは国の財政的負担の軽減延いては我々国民の負担の軽減に繋がると考えられます。
高齢化社会となりいろいろのことがありますが、此処に至り、「家族とは何か」が我々は問われていると感じます。
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