» Vol.79 管理医師の診療

管理医師の診療(私の場合)

 

 

 

 

以前、勤務していた施設はパソコンによるオーダリングシステムがありました。

私は朝型人間なので朝早く施設に来ています。

まずパソコンを起動させ、気になっている利用者の経過を見ます。

パソコン上で利用者の体温、食事量、血圧、脈拍などの経過表が見れます。

 

改めて大切だなと思うのは熱の変動と食欲です。

体温が37℃以上でなくても、変動はいち早くその人の状態を察知できる目安です。

フラットな折れ線グラフが急に変動しており、

オヤッと思って食事の状態を見ると、副食は殆ど食べられているのに

主食が何時もの半分になっている。

自分の症状を訴えることが出来ない認知症の利用者を診に行くと

何となく調子悪そうな感じがして診察をする。 

 

診察上は特に異常所見はないが、介護職員に聞くと昨夜は就寝中に

時々咳をしていたと報告してくれ感冒薬を処方し経過を見ることにした。

その後、夕方の検温で37度4分の微熱が出現し、2日後に平熱となり

食欲も戻ってきました。

 

老健でこそ出来る早期診断、早期治療であると思います。

コンピューターには、そのほかにタイムリーに介護職員、看護師、

理学療法士がそれぞれの立場から様々なことを記述する項目があります。

特に介護職員は頻繁に記載してくれ、重要な情報と思う項目はチェックがなされ、

すべての利用者の情報の中から重要な記載だけ見ることが出来ます。

 

医師の私も家族に伝えたこと、治療の方針、その他に看護、 

介護のことで御願いすることを記述します。

 

例えば、利用者が落ち込んでおり、

「話しかけてあげると気分が少し上向きになるので言葉をかけてください」

「今のボーとしている状態は抗精神病薬の副作用が考えられるので

投与されていた薬を中止するので様子を観察してほしい」などです。

 

重症化の場合もこれが役に立ちます。

診察所見や治療の反応などを踏まえ、この表を見て考え

この人は老健で見るのは此処までと判断し、病院へ紹介する決断をすること

もあります。

 

重症な症例を抱えれば老健の経済的な負担が大きくなることも考慮しますが、

それよりも入院の適応を誤り重症になって病院に治療を御願いするのではなく、

タイミングを逸しないようにしたい思いがあります。

引き受けてくれる病院に対し、老健の尻拭いや責任転嫁になってはならない

と思っています。

利用者の状態が悪くなったときPoint of  no  return を意識することは大事です。

 

つまり、これ以上病状を悪化させると病院で治療しても

改善が困難な状態に陥るということです。

 

そのような状態に至る前に察知して

専門医に紹介することが管理医師として大事であると思っています。

 

 

 

 

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