施設を清掃してくれる大切な人たち
施設の清掃をしてくださる方がいる。
派遣会社から来られて4、5人で行っている。
ほとんどは中年以上の女性の方で、明るく元気そうに働かれており、
職員専用の階段を上ったり下がったりする時に擦れ違うので声をかける。
「おはよう」「今日は晴れますね」「張り切っていますね」
とかの言葉です。
だんだん親しくなり、「先生に会うと元気になるな」ど言われる。
大福の話をしながら仕事をされているところですれ違い、
「僕も大福好き、○○の大福食べたことある」とか話す。
30秒もかからない短い会話であるが、何か楽しくなり一体感が湧く。
忙しい時には、5階までの階段を頻繁に利用するのですれ違う頻度は多くなる。
彼女らと言葉を交わすことは、頭の切り替えにもなっているように思う。
以前、勤めていた施設では1階に食堂があり、食事の時は2階の利用者はそのフロアーで食事をし、3階は軽い認知症の利用者で1階に誘導する。
朝、私は早く出勤していたが、夜勤看護師や介護職員は食事介助などで、この時間帯は特に忙しく3階に職員はいなくなる。
その頃、清掃の方が掃除する時間となる。
静かになった3階のフロアーに行くと清掃の方が働いている。
そうすると、具合が悪くて食堂に行かないでベッドに寝ている
利用者を教えてくれる。
「○○さんと○○さんが何号室と何号室に休まれているけれど、
○○さんの方が辛そうとか」である。
早速診察に行き、ステーションで夜勤の記録をパソコンで確認する。
そして検査の指示や薬の処方箋を書いたが、この時間は静かでジックリ考えることが出来た。
利用者に早く薬の投与や検査も出来るし、看護師も手間が省けて助かっていたと思う。
具合の悪い人がいない時は、孫の話や家族と行かれた旅行の話などしたものだ。
今思うと清掃の方は他の職員が誰も知らない私の仲間であり、戦力であった。
以前勤めていた施設も、今の施設もそうだが、
清掃の方の施設や利用者である高齢者に対する思いや対応は
見習うべきものがある。
多分、清掃の方は様々な経験をされて第二の人生を歩まれているので
あろうと思う。
ほとんどの人に気が付かれることがない、
老健を支えている大切な人たちである。
まずはコンサルタントにご相談下さい
先生の貴重なご経験を生かすにはまず、
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