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佐野優美さんのブログ 高齢者福祉施設看護師長“サノユミの福祉施設でのおもい”

S-Vol.4 ネットワークに助けられています その2

2020年05月14日

ネットワークに助けられています その2

 

 

ネットワークと言えば、私は現在東京都看護協会、看護師職能委員Ⅱの委員として活動しています。

看護師職能委員会Ⅱとは、活動の場が介護・福祉関係施設・在宅等領域の看護師を対象とした委員会です。年に1回交流会を企画しています。昨年は11月11日に開催し、千葉大学大学院看護学研究科・看護学部ケア施設看護師システム管理学の酒井郁子先生にご講義とグループワークをして頂きました。

私も委員になる前、この交流会で他の福祉施設看護師の方々と知り合い、施設看護師の横のネットワークを作ることが出来ました。交流会で有料老人ホームの看護師のお話はとても興味深かったです。高齢者福祉施設と一括りにされることが多いですが、老健、特養、有料老人ホーム、それぞれ看護師の置かれる立場が違いました。

 

介護職員、相談員、ケアマネジャー、管理栄養士、リハビリスタッフなどの専門職配置は大きく変わりません。絶対的な違いの一つは、看護師の数でした。

職種の人数が少なければ、その組織の中ではマイノリティとなり、理解されにくい。組織の中で看護師の割合が低ければ低いほど、いろいろと壁が高くなりやすいのだと思いました。

 

どの職種も、利用者さんにその人らしい健やかな生活をして頂きたいと考えているのに、なぜスムーズに進まない。歯痒い。

壁の最たる原因は、言語と思考の違いではないかと考えるようになりました。

言語と思考が違う相手と活動する、、、まさに異文化交流です。

 

違う国の方々と同じ目標に向って仕事をしようとしているようなもの。だから、知識や技術の前に、最優先すべきものは有効なコミュニケーションだと思いました。

 

千葉大学大学院看護学研究科付属専門職連携教育研究センターでIPWベーシックコース研修(介護と看護)を受ける機会がありました。介護職は目標志向型思考、看護師は課題解決形思考、そもそも違うのだから完璧に一致などしない。違いを活かすべきだと学びました。

そして、異文化交流を活かしてこそ、特養看護師なのではないかと少し楽しくなりました。

 

もちろん、今もコミュニケーションが上手くいかないことがあります。そんな時は、緊急性がなく利用者さんに不利益がない限り、“ヒトバンネカセテミル“ことをしています。

ネカセ過ぎて医務室の仲間を苛立たせていることもしばしばありますが、他職種の主張が部分的であれ理解できる事が多いです。

 

特養では、高いコミュニケーション能力、施設内唯一の医療従事者としての判断力、柔軟性が必要だと感じています。福祉施設看護師の専門性はもっと高められるのだと思います。日々精進あるのみです。

横のネットワークは、情報収集だけでなく、パッションを持ち続ける力になっています。

 

コロナが落ち着き、在宅・施設看護師交流会が開催出来た時、お会い出るのを楽しみにしています。

 

 

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