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大井洋之先生のブログ 介護老健施設管理医師のやりがい日記 “日日是好日” 

Vol.37 老健施設の利用者への思いと施設の「理念」

2018年10月16日

老健施設の利用者への思い ・・お客様?・・

 

 

施設の利用者をお客様とする考えがある。

老健も根底は商売であるということなのであろうか。

 

商売では売り手と買い手がいる。通常、買い手と売り手は対極しており

連携することはほとんどない。

このように考えてみると老健は客商売とは異なる。

老健施設は、利用者や家族の感謝の気持ちに励まされ、介護の領域は

支えられている部分がある。

 

ほとんどの場合、家族が望まれ利用者は入所されるのであるが、

入所後も家族の協力が必要である。

その意味では小学校や幼稚園と同じように感じる。

学校や幼稚園も経営が重要であるが、生徒をお客様とは言わない。

 

これを以前勤務していた子育て中の看護科長に話したら、

「私も同じように思いイメージとして保育園を頭の中に描いていた」

と言われた。確かにそうだなと共感した。

 

通所の利用者が老健で一日を過ごし帰られるときに、

役職者の中に「ありがとうございました」と言う職員がいた。

なんとも言えない気持ちになることがあった。

 

 

 

 老健施設の「理念」とは?

 

どの老健施設も「理念」を掲げていると思います。

理念の意味を調べるとプラトンなどの名前が出てきて、難しい説明がなされています。

簡単に言えば施設の根底にある根本的な考え方です。

かつて勤務した病院も理念を掲げていました。

 

思い出すと、若かった勤務医時代はその意義が良く解らず考えることは

無かったと思います。

その後、院長を経験して理念の大事さが解ってきました。

院長がトップではなくて「理念の元に皆が存在する」ということだと思ったのです。

そこには院長としての役目、や職員を尊重し共に連携することの重要性を

感じたことを覚えています。

 

施設によっては朝礼などで唱えるところもあるようです。

それでよしとするのではなく、時には理念を思慮し、様々な事柄が理念のもとに

進んでいるかどうか会議などで検討することの繰り返しにより、

漸く理念及びその重要性が解り施設の発展に寄与することになるのだと思います。

 

また理念は施設の状態により、変更することがあってもよいはずだと思います。

 

 

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