» <第2章>Vol.22 正三角形

正三角形

 

 

老健は多職種により成り立っているが、そのうち医師との関連が深いものは看護師と介護職だと思う。医師、看護師、介護職 の三つがちょうど正三角形のような状態にあるのが理想的だと思う。ところがこれがなかなかうまくいかない。原因は多々考えられるが、医師が老健の機能を理解できず職員は忖度せざるを得ないことがある。また看護師が介護職を自分たちより下に見てしまうこともある。介護職はその歴史の浅さからかなかなかプライドを持てないことなどが上げられる。

 

それぞれを見ていると老健に就職したらどうすべきなのかの教育がなされていないことに気づく。多職種の連携には会議の在り方が大変重要で特に自分とは異なる職種とのディスカッションは自分を成長させる意味でも大事である。その為に各自の意見を整理して会議に臨むことが必要となる。また相手が何を言っているのか十分に理解することも大切でありその為の質問は当然大事なことである。良質な会議が持たれないと誤解を招いたり、相手を中傷したりすることになりかねない。そのような施設では次第に真の会議は無くなり、監査の為だけに行われ形骸化してしまう。これが当たり前になり職員はその方が楽で良いと思うならその施設は将来良くなるはずはないと思う。

 

しばしばみられる医師や看護師の一辺が長くなり、介護職の一辺が短くなる尖った三角形ではなく、バランスのよい正三角形を目指し会議の大事さに目覚め、足りない分野に対し協力し時にはお互いに教育し合うことが必要と思われる。具体的な例として経験や知識が豊富な看護部長などが介護職に対し教育することは正三角形に早く到達できる方法と思われる。ここで云う教育とは学校とは異なり仲間へのサポートであり教えられる側と共に教える側も成長する。職種間のサポートは現状の多くの老健では課題であり大変大事なことと思われる。いずれにしろ正三角形はお互いがその場しのぎのカバーにより成り立つのではなくてそれぞれが自立した正三角形でありたいし、その上で全体では多職種が利用者と家族を取り巻く円を目指したい。

 

 

 

 

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