» Vol.33 介護に関心を持ったきっかけ

老健施設・・・介護に関心を持ったきっかけ

 

 

 

私は内科医で専門は腎臓病です。

 

長く大学に籍を置き腎炎の診療と研究を行いました。研究の為に留学もした。

帰国後も研究を継続し、ある時期から三つの病院の院長を経験しました。

病院は世間一般で所謂、透析病院と言われており、最後に勤務した病院の

入院患者は全員が血液透析患者でほとんどは高齢者で認知症の患者もいました。

 

患者は血液透析治療を行ってなければ、老健や特養などの施設が

適しているのですが、透析を行っている為に行き先がありませんでした。

血液透析患者なので、長期の入院になっても病院は経営上メリットがあったのです。

 

殆どの入院患者は介護を必要としましたが、病院なので看護師が主で介護職員は

少数でありました。

看護師や介護職員は、長期に入院している患者を思いやりエレベーター前の

狭いスペースで時々、自主的に誕生日会やクリスマス会など趣向を凝らし

行ってくれました。

ささやかなものでしたが、患者はふだん見ることが出来ない笑顔で嬉しそうでした。

 

院長として、介護職員の献身的な働きを見て感動を覚えることもありました。

そのような状況の中で、私は何時しか介護の重要性を感じ興味を持ったのですが、

当時は余裕がなく、その思いは徐々にうすれていきましたが、

それでも時々、頭の中に介護のことが浮かびました。

 

定年近くなり、仕事に区切りをつけ、今までとは異にする興味があることを

行いたいと考え、未知の老健に務めてみようと思い立ったのです。

見方を変えると健康保険から介護保険の領域に移ったことになります。

 

 

 

 

そして今は、老健施設において「挑戦者」だ!

 

長生き出来るようになった。

しかし長生きにより過去には経験しなかった苦痛に襲われます。

 

骨折、認知症 誤嚥性肺炎 尿路感染症 皮膚疾患などの病である。

 

高齢者が苦痛に襲われない様に、苦痛を少しでも軽くするように、

そして家族の心配を払拭するようにすることは老健の重要な任務です。

一筋縄ではいかない未知の分野である。

 

老健の職員は挑戦者、 職員諸君・・・ 

ヤッテヤロウゼ!!

 

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