老健施設管理医師 調子の悪い利用者を見つける流儀
以前、勤務していた老健施設で私は時間がある時は利用者が食事している状況を見に行った。
3ケ所ぐらいのところから全体を見渡し、一人ずつ食べ方、顔の表情などを観察する。
離れた所からの観察は、診察ではわからなかったことに気が付く。
中には寝てしまっている人がいる。
そして介護度4か5の重介護で食事介助が必要なテーブルに行く。
介護職員や看護師があれこれ言いながら、特には笑いもあり介助している。
気になる利用者に関しては、介護職員や看護師に聞く。
「今日は食事が進まない」、「むせ込む」など教えてくれる。
食事が終わると、階上に移動するためにエレベーターの前に並んで待っている。
ほとんどの利用者は、車椅子や歩行器を使っており自分で歩行できる人は少ない。
丁度、私がいる診察室の扉を開けていると、利用者が待っている状態を見られ、調子の悪い人を見出すことが出来る。
常時、診察室の扉は開けているので、利用者が車椅子で寄ってきて思い出したように「2-3日前から腰が痛い」と訴えることもある。
「後で診察に行きます」と言い、その後ベットサイドに行っても、認知症の人は自分の症状を忘れてしまっている人もいる。
調子の悪い利用者を早く見つける私の流儀である。
現在勤務している施設でも同じことを行っている。
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