» Vol.27 胃瘻(いろう)の適応

高齢者医療・・胃瘻(いろう)の適応

 

 

胃瘻の適応はケース・バイ・ケースであると思う。

 

特に自分では意志を伝えることが出来ない利用者の家族は、よく考え判断することが必要である。

93歳の女性で3年前に脳梗塞が再発し、意識のない状態(植物人間)となり、家族の希望で胃瘻が造設され経管栄養で過ごすことになった。

退院後、家族の介護休養(レスパイト)の目的で時々、老健を利用されていた。

 

入所中、明け方に嘔吐しその後、38℃の発熱を認め誤嚥性性肺炎の診断で治療を開始した。

肺炎は重症化し、経過中に入院の有無を含めて何回か家族にお会いし、経過の報告を行った。

 

60代後半の娘さんは、こちらの説明をよく理解されていた。

ようやく改善の兆候が見え始めた頃、診察室で娘さんとお会いし経過の報告をしていた時、話の途中で「いろいろとあり胃瘻を造ってしまったのですが、長い間、可哀そうな思いをさせてしまいました。」と娘さんがしみじみと言われた。

 

その利用者はその後、肺炎は改善し退所された。

 

 

 

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