「老健施設 ・・ 人生の乗換駅」
一月前に老衰で亡くなった利用者の家族が施設に来られ色々な思い出を話された。
その日、帰りの電車でいろいろなことが頭に浮かんだ。
故人は人の心の中に亡くなった後も生きているので、死を「終着駅」ではなく
「乗換駅」としたい。
乗り換えた列車には、その人のかわりに家族や友人の思い出や懐かしさなどが乗車する。
嫌な思い出が乗車することもあるが、これはお断りしたいものである。
比較的早く乗り換える人もいるが、長い列車の旅を得て駅に到着する人もいる。
乗換駅が近くなると、降りるための準備をする。これと同じように、乗換駅つまり終末期が近くなると人は自覚するしないにかかわらず、それなりの準備をするようになる。
しっかり準備をして乗り換えることが理想であるが、なかなかそのようにいかない。
老健は利用者の乗り換えが上手くいくように手助けすることも役目だと思う。
乗換駅が近くなると、電車はスピードを落とすので、そろそろ駅が近くなっていることを知る。
列車の旅はそれぞれの旅だ。
乗換駅に無事到着し、忘れ物はなく、すっきりした気持ちで降りる。そして良い思い出が家族や友人の心に留まり次の列車に乗ってもらいたい。次の列車は残された家族や友人の心の中で走るのであろうか。
乗換駅が近くなったとき(終末期)には、個々の状態に即した介護・看護・リハビリ・治療を考えたい。
老健は利用者が安楽に過ごし、更に家族、友人などにとって良い思い出を残すためのお手伝いの役目も担っているのかもしれない。
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