» Vol.14 管理医師の心構え 

「老健施設 管理医師の 心構え」

 

 

 

老健では多職種の人が連携することの大切さが言われており、

老健に勤務する医師(管理医師)の心構えとして、何が必要なのかを考えたときに頭に浮かんできたのは畏怖の排除であった。

 

 

管理医師のほとんどは、病院などをリタイア後に老健に勤めることが多く、

平均年齢は60歳を超えていると思われる。

 

 

それに対し職員は医師よりはるかに若い人が多い。

管理医師の中には、長年培われた傲慢ともいえるエリート意識を背負っている医師もいるようだ。

 

また管理医師のなり手が少ないこともあり、医師の我儘も容認され特別扱いされることもみられる。

 

そのような状況にあるとき、職員が医師に対し少なからず畏怖の念を持つことは当然のことのように思われる。

 

 

そこには今はやりの言葉「忖度」が浮かぶ。

 

 

忖度が度を越すと、そこには歪な組織が出来てしまう。

 

殆どの施設では、一人か二人の管理医師なので影響力は大きく、忖度がしばしば施設の発展を阻むことになる。

 

 

医師自身が襟を正し職員と同じ平面上にいることを意識し、やがてそれが通常になることにより老健でなければ得られない喜びを感じることが出来る。

 

 

老健に勤務した当初、介護職員との連携を心がけ、1か月ほどして介護職員が利用者さんの一人が元気ないので診てほしいと初めて伝えてくれた。

 

その時感じたうれしい気持ちは今も忘れない。

 

 

陰の課題である。

 

 

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