» Vol.13　老健の薬剤師さん

「介護老健施設の　薬剤師さん」

薬剤師の仕事は基本的には医療施設と変わりませんが、医療施設とは異なる仕事があります。

入所後に利用者の持参薬がなくなれば施設から薬を出すことになります。

老健は介護報酬内でやりくりする所謂包括化で保険診療は出来ません。

そこで出来るだけ薬価の低い(安い)薬剤を使用することになり、基本的にジェネリック（後発品）医薬品を使用します。

薬剤師は出来るだけ安い薬剤を選択してリストアップしてくれます。それを参考にして処方します。

これは経営に関わるので、老健では大事な薬剤師の仕事です。

また、高齢者は副作用が出やすいので、適切なアドバイスをしてくれます。老健で共に働く薬剤師と管理医師は、緊密となり良い協力関係になることが必要です。

老健で働いて「薬剤師の重要性」を再認識しました。

病院に勤務していた時と大きな違いは、先発品や新薬を販売している製薬会社の訪問がないことです。

薬剤師も新しい医薬情報がタイムリーに入手出来にくいことや、製薬会社が開催する勉強会などの案内も殆どないことを聞きました。

この状態は意欲的な薬剤師さんにとっては残念な思いを感じているようです。

私は勤務して暫くは、老健がなんとなく製薬会社に無視されているような印象を持ちました。老健でも効果が期待出来る薬価の高い薬や新薬を使用出来るようになればと願っています。

そうすれば製薬会社も来てくれるでしょう。