介護職と利用者の家族 ~老健施設の原点~
利用者や家族に対しやさしく丁寧に接し、良質な介護を提供することは
介護職にとって大事なことです。
一方では職員は、家族のわがままに対し迎合しない心構えが必要と思います。
迎合することの背景には、施設の営利優先や職員の自己保身があるように
感じることがあります。
迎合することにより、後々、トラブルの原因になることもあります。
迎合とは思いやりとは異にするものであり、老健の意義に沿って施設を
利用者に公平に有効に活用してもらいたいと思います。
対応に苦慮する家族もおり、介護を行う上で毅然として、どの家族にも
同じように接するのは勇気がいるものです。
家族のクレームにより本質を曲げてはならないと思いますが、
クレームは自分を飛び越して上司に行くこともあり、日頃の職員の連携に
努めることは大切です。
家族は身内が老健に入り、長期入所になると楽な状態に甘んじてしまい、
その結果、家族は老健の目的である利用者の在宅復帰を拒むことがあります。
家族が退所を拒むことと、「ベッドを埋めておきたい」という老健の営利が
一致すると、在宅復帰は困難となり長期入所となります。
実際は長期入所の理由は多様で、対応に困難なことが多くあります。
だからこそ施設は在宅復帰の可能性を模索する努力をしなければと思います。
価値観の多様化している現在ですが、人は生まれ育った自分の家に帰ることが
本来の姿であり、老健の存在が家族の絆を断ち切ってはならないと思います。
老健の業務はやさしさと共に、熱意や勇気が必要な仕事であると思います。
在宅に帰った利用者には出来る限りのサポートをしなければならないと思います。
そして再入所の可能性があるので、その時は老健での生活が楽しみに
なるようしたいものです。
これらのことは老健の原点のような気がしますし、これらのことを意識して
行わないと介護職に携わる者は長く仕事を継続することは難しいと感じます。
なかなか思うようにはことは運ばないのが現状ですが、老健の介護は
家族と共にあるという気持ちを持っていることが介護職には大切だと思われます。
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